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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第17章 噂 ー後編ー


「だ、大丈夫! もうさっき見たから! ちょっと赤くなっただけ」

目と鼻を真っ赤にしたみわっち。

明らかにウソだと分かっているのに、みわっちは本当の事を話してくれない。

いつもそうだ。
オレにはいつも、話してくれない。

信用されてないのか。

「おい、笠松ー黄瀬ーちょっとー」

「ほら黄瀬くん、森山先輩が呼んでるよ!」

「……もー……ハイ! 今行くっス! みわっち、ちょっと待っててー!」

森山センパイ、いいとこでなんなんスか〜!



「笠松、合宿での神崎の部屋なんだが……ちょっと配慮した方が良くないか?」

え?
みわっち抜きでみわっちの話?

「ん? だから神崎は1人部屋にしてるはずだぞ?」

「いやだから、1人ってのがかえって危なくないかと思ってさ……」

「どういう事だよ」

「……森山センパイ、何か知ってるんスか?」

「いや、さっき神崎が3年から告白されてるのを見てさ……ほら、合宿とか行くと環境変わって、思い切っちゃうヤツとかいるじゃないか」

「こ、告白っスか!?」

みわっち、モテるんだ……。
確かにあんなに何でも出来て、キラキラ頑張ってたら誰でも惹かれるよな……。

「なるほど、強引に何かをしようとしてる奴がいるかもしれねえってことだな。
うーん、違う棟の部屋借りようったって、そんなに広い宿じゃねえしなあ」

「他に女子がいればいいんだが…….」

3年マネの先輩は、家庭の事情で参加できないらしい。

「黄瀬オマエ、神崎と同じ部屋じゃまずいか?」

「ちょ、笠松、それはさすがに……」

「ん? なんでだ? 付き合ってるんだからいいかと思ったんだが」

「いやいやだからさ、盛り上がって次の日黄瀬の腰が使い物にならないとか、シャレにならないだろ?」

「腰……? どういうことだ?」

「笠松……」

森山センパイが思わず頭を抱える。
笠松センパイはホントーに疎いっスね……。
前進しない2人の会話。

「あーもー笠松センパイはー! 森山センパイはオレとみわっちが夜ヤリまくって、練習に支障が出ないかって言いたいんスよ」

「なっ……、ヤリ……!?!」

「笠松……俺はお前のそういうピュアなとこ、好きだぞ」



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