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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第15章 噂 ー前編ー


なんだろう。
胸の奥がモヤモヤする。胸焼け?

今日は、なんだか集中できなかった……。

練習後のミーティング前に、教室に忘れ物を取りに行く。

夏休みだからいつでも取りに行けると思っていたら、ついつい後回しになっちゃって。

教室には電気がついていて、数人人影が見えた。

「あれ、神崎さんじゃん。部活?」

「あ、うん……参考書、ロッカーに忘れてたから取りに来たの……皆は?」

「うちらは補習だよ〜神崎さんには縁のない話かもしんないけどさっ」

「そ、そんなこと……」

「神崎さんさあ、黄瀬君といつ別れるの?」

「え?」

「あたしさあ、黄瀬君としたエッチが忘れらんないんだよね〜……早く返して?」

「え……黄瀬くんと、つきあっていたの?」

「ううん、別に付き合ってないよ〜セフレってやつ? 結構いるよ、そんな子。……あれぇ〜神崎さん、まだ黄瀬君とヤッてないの?」

何、今日は一体なんなの?
なんでこんな事を言われなきゃいけないの?

「ねえねえ、神崎さん。黄瀬君を皆に返して? 黄瀬君って外でヤリたがるし避妊もしないから、大変っしょ?」

「そ、そんなこと……ない……です」

聞きたくない。聞きたくない。

「あたしら、カラダの相性ピッタリでさ〜黄瀬君のってデカいから、気持ちいいよね。だからさ……」

「私……っ、もう行くね……!」

顔を上げないまま、私は教室を去った。




「あ〜あ、神崎アレ泣いてたんじゃね?」

「アンタ、黄瀬君とヤッた事本当にあんの?」

「あるわけないじゃん。むしろヤリたい。バスケ部3年にさ、神崎と付き合いたいからって、黄瀬君のそーゆー噂流してって、頼まれたの。テキトーテキトー」

「何ソレキモくね?」

「アイツ結構モテるんだな。ムカつく」

「それでテキトーなこと言ってあの2人が別れれば、願ったり叶ったりじゃん?」

「おまけにあの3年、どんな事しても手に入れるみたいなこと言ってたし、おもしれーなーと思って」

「おもしろ! お前相当ワリーな!」

「夏休みが終わったら、どうなってるか見ものだわー」

「ってか、何ヶ月も付き合っててまだヤッてないってことに驚いたわ…」

「アイツじゃ勃たないんじゃね!?」

「チョーウケるんですけどー!」


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