第65章 星空
「あ、ン……!」
今日は久しぶりに声を出してくれた。
でも、もうすっかり嗄れてしまっている。
部活での掛け声はいくら出しても嗄れないようなのに、どうしてだろうか。
そんな事を考えながら、全身を支配する快楽に身を委ねていた。
ゆっくり動かないと、イッてしまいそうだ。
既に一度射精をし、少し休んでからの2回目の結合なのに。
みわは腰に力が入らず、足もふるふると震えている。
でも、拒むような態度は見せずに、受け入れてくれる。それがとても嬉しい。
「……りょうた……」
まるでうわ言のように名前を呼び続け、その意識は快感に囚われてしまっているようだ。
女性は感じている時が一番美しいというが、正にその通り。
オレが与える快感で乱れてくれることの喜びを心の底から感じていた。
……ホントにオレ、こんなタイプだったっけ?
自分で言うのもなんだけど、こんなに深く物事を考えるタイプではなかったし、どちらかと言えば直感で生きてきた。
そして、今まではなんでも受け身で即物的だった。
女の子に誘われれば適当に遊んだし、自分が決めたりする事に主観や無駄な感情を挟むことはなかった。
でも、みわに関しては違う。
自分から、こうしたいと思う。こうして欲しいと思う。
そんな知らない自分が妙に心地よくて、そんな生活に慣れている自分が不思議で。
この方が悩む事も傷つく事もきっと沢山ある。
でも、それがあるからいいんだと思える。
もっともっと、みわと様々な気持ちを共有したい。
「だよね、みわ」
「ん……?」
自分のこころの中で完結させて同意を求めるというズルイ手法を取ったが、みわは微かに微笑んでくれた。
「カラダ、辛くない?」
長い事繋がっているのに、みわの中は乾くという事を知らない。
ずっと蜜壺は潤っていて、動くごとに水音を届けてくれる。
「だいじょうぶ……きもち、いい」
「なんかさ、たまには変わったプレイしたいっスね」
「え?」
「みわはさ、オレの変な性癖も受け止めてくれる?」
「う、分からない状態で言われるのは困るけど……可能な範囲で……」
「考えておくね」
「っあ……!」
でも、なかなか実践に移す環境がないのが実情。
あー、早くオトナになりたいっス。