第1章 ダイヤのA 御幸一也
「えっ!?あっ、こ、ここっ、小湊先輩!?本物!?い、いえ・・・小湊先輩と弟君が兄弟だと思えないなんてそんなこと決して考えてたわけじゃ・・・・はっ!!」
小湊亮「ふぅ~ん、そんなこと考えてたんだ」ニコニコ
「あ、いやこれは決して・・・・」
しまった・・・・
咄嗟の出来事でつい本音が・・・・・
小湊亮「それに、上の名前だとややこしいから下の名前で呼んでって言ったよね?」ニコニコ
「あっ、はい・・・でも小湊先輩でも通じるかと・・・」
小湊亮「・・・・」ニコニコ
「・・・・・・り・・・・亮介・・・・先輩・・・」
小湊亮「よくできました」
「・・・・・はぃぃ・・・」
小湊先輩は、顔を真っ赤にした私を楽しそうに見ながら「よしよし」と頭を撫でた
この一年間、ずっと小湊先輩と呼んできたのに・・・
弟君が入部したから下の名前で呼ぶようにってこのあいだいきなり言われて・・・
私の中では、「小湊先輩」と「弟君」という呼び分けで十分だと思うのだけど・・・・
何というか・・・
小湊先輩は一也や洋くんとはまた違う性格の悪さをしている・・・
私が恥ずかしがることをわざとさせて喜んでいるのだ
御幸「そのくらいにしといてやって下さい、亮さん」
「一也・・・」
小湊亮「の反応が面白くてつい」
「ついって・・・もう絶対呼びませんからね!!」
小湊亮「へぇ、呼ばないんだぁ」ニコニコ
「うっ・・・・・。」
小湊亮「どうしたの?」ニコニコ
「よ・・・ょびます・・・」
小湊亮「え?何て?」ニコニコ
「呼びますってばー!!」うわぁあん。
私は、何故か小湊先輩に逆らえない
小湊亮「は良い子だね」ニコッ
それだけ言うと、小湊・・・・いや、亮介先輩は練習に戻って行った