第1章 ダイヤのA 御幸一也
「も~!!先生話長すぎだよぉ!急いで部活行かなきゃ!!」
思った以上に先生の話は長く・・・
職員室から急いで下駄箱に向かう
途中、窓から見える空を見上げるとポツポツと雨が降り始めていた
更衣室でジャージに着替え終わる頃には、雨の勢いは更に増し
皆はグラウンドから体育館やピッチングルーム、トレーニングルームに移動していた
私も急いで体育館に向かおうとしていると
-ズパァアンッッッ-
「っ!!」
ピッチングルームからピッチングの音が響いてくる
御幸「もっと一球一球丁寧に低めに投げろ」
降谷「・・・丁寧に・・・低め・・・」
ピッチングルームを覗くと、一也が降谷君のピッチング受けてる所だった
相変わらず凄い球投げるなぁ・・・・・
何を隠そう!!
青道には今年、期待できる一年生が3人入部した(他の一年生も期待してるけど・・・)
一也がいつも球を受けているのは降谷暁君
150キロ近い剛速球を投げる怪物ピッチャー
凄くクールで静かなタイプだと思ってたんだけど、意外に天然で負けず嫌い
一也は今、降谷君を夏の大会で通用するような立派な投手になるよう育てている最中
そしてもう一人期待のピッチャー・・・・なのかな?
沢村「おしおしおーし!!」
滝川「沢村ウルサイぞ」
沢村英純君、凄く元気で真っ直ぐで熱い情熱の持ち主だ
後、声は少し大きめ
滝川・クリス・優先輩ことクリス先輩の事を凄く尊敬してる・・・その反面、一也には尊敬・・・ではなくむしろ反発した態度を見せてる
まぁ、一也の性格があんなだからしょうがないのかな
そして残りもう一人、小湊春市君
彼は3年生の小湊亮介先輩の弟
正直・・・
小湊先輩の弟が入部するって聞いた時は・・・
腹黒い人がまた増えるのかと・・・・そう思った
でも違った!!
弟の小湊君は本当に天使のような子で
この二人が本当に兄弟なのかと不思議でたまら・・・
「あれぇ?何してるの?」