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相合い傘。

第1章 ダイヤのA 御幸一也


「ウソ・・・・だって・・・・さっき幸子と・・・」

御幸「アレはお前のこと話してたんだろ」


まだ俺の言う事が信じられないようで、は次々と疑問をぶつける

その疑問をぶつけられるたびに、大きくなっていた期待が確信へと変わっていった

こいつも・・・・俺を好きでいてくれている

そんな中、亮さんが口を開いた



小湊亮「御幸やっと言ったね。待ちくたびれたよ」

御幸「亮さん・・・」

小湊亮「けど、次泣かせたら本当にもらうから」

御幸「もう泣かせません!」

「亮介先輩・・・」



亮さんは俺の気持ちもの気持ちもわかってたのか・・・

頭があがらないな

亮さんはと話したあと、いつもの笑顔で寮へと戻っていった

その後ろ姿を俺もも黙って見つめていた

亮さん・・・・ありがとうございます

亮さんの姿が見えなくなって、俺は改めてに向かい合った



御幸「」

「はっはいぃっ」



俺が名前を呼ぶと、は上ずった声で返事をした

それが無性に可愛かった



御幸「何だよその返事。さ、俺らも戻ろうぜ」

「う、うん・・・」



俺は道に転げ落ちる傘を拾い上げと二人で傘に入った

こんな近い距離で並んで歩くのはどれくらいぶりだろう

触れ合う肩が少し緊張する

俺よりも随分小さくて痩せっぽっちで

改めて、女なんだと思った

そんなを見ていたら、だんだん距離が離れていくのがわかった

傘から完全にはみ出てんだろ!!




御幸「もっと近くにこないと濡れるだろ」

「も、もうビショビショだし!私の事は気にしなくていいから!」



もしかして・・・・緊張してんのか?

そりゃまぁ、俺だって緊張はしてるけど・・・

だからってこの距離のままじゃな・・・

それに・・・こんな恥ずかしがるの姿をそうそう見れる機会ないからな

そう思った俺はの腕を掴み、自分の方へ引き寄せた
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