第1章 ダイヤのA 御幸一也
「一也とこうして一緒に過ごせるのも残り2年弱だねぇ」
それはついさっきまで俺も考えてた
御幸「だなぁ・・・」
けど、いざこうして直接言われるとやっぱキツイ
「ずっとお前と居たい」その一言が俺には言えなかった
言ってしまえば、それこそ一緒に居られなくなる
俺たちはずっと幼馴染として
このままの関係で・・・・・
「一也ってさ・・・」
それは突然の問いだった
御幸「ん?」
「・・・好きな子・・・・居るの?」
御幸「はぁ?何だよ急に」
「いやぁ・・・何となく」
今まで、お互いに誰が好きだとかそんな話してこなかった
なのに何で今ここで俺の好きなやつなんて・・・
の突然の質問に俺は少し動揺した
俺が好きなのはずっとお前だけだ
けどそんなこと言えるはずない
でも居るか居ないかなんだったら・・・
「ごめん!!やっぱい「居るよ・・・・・」
・・・・何か自分で言っておいて恥ずかしくなってきた
居るって答えただけなのに、告白してるみたいだ
「あっ・・・・そっか・・・やっぱ居るんだ」
やっぱ?俺が誰が好きかわかってたのか!?
御幸「やっぱってなんだよ!それに今の・・「そうだ!!私、幸子に頼まれごとしてたんだった!!もう行くね!!じゃあお休み!!」
御幸「あ、オイ!!」
は俺が「居る」と答えた瞬間に表情を強張らせた
あいつ・・・俺の気持ちに気づいてこんなこと聞いてきたのか?
しかもそれ聞いてそそくさと逃げていったって
それって完全に俺の気持ちは受け入れられないってことだよな・・・・・
俺は一人、複雑な気持ちを抱えたまま寮に戻った