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相合い傘。

第1章 ダイヤのA 御幸一也


あの日以来、一也とは何となく距離を置いていた

別に喧嘩したわけじゃない

何かあったわけじゃない

私と一也の関係は何も変わらない

なのに・・・

何でか私は一也の顔を見ると逃げたくなった

この胸の中にあるモヤモヤしたキモチ

早くどこかに行って欲しい

いつも通り一也と話したいのに

一也を想うとココロがチクチクと痛む

このキモチが何なのか・・・・

そんなの・・・・・





「絶対に認めないんだからぁー!!」





私は川辺に向かって今のモヤモヤしたキモチをぶつけるかのように叫んだ

認めてしまえば楽になるのかな・・・

そんなはずない

認めてしまえば、私は一生苦しいままだ

私は一也の・・・・

ただの幼なじみなんだから・・・・

そう必死に自分に言い聞かせる

でも、言い聞かせれば聞かせるほど視界が歪んだ






「何を認めないの?」

「えっ!?」






不意にかけられた声に、私は驚きながらも素早く涙を拭った

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