恋の乱 〜 才蔵さんとの初めての夜【R18】【裏】
第1章 一
「俺のこと、もっと知りたいんだっけ?」
私の上にのしかかった才蔵さんが呟く。
「あ、あの…ん…っ」
才蔵さんに甘く唇を喰まれる。
私の口内で丸薬の苦味を絡め取るように優しく才蔵さんの舌が絡みつく。
頭の奥が軽く痺れるような感覚に包まれ、少し息が上がる。
互いの唇が離れる時に才蔵さんの舌が私の下唇にそっと触れる。
「…っ」
「俺もお前のことをもっと知りたい」
切れ長で緋色の瞳に見つめられる。
それは優しさに溢れている。
私は才蔵さんから視線をはずすことができない。
「全部余すところなく…俺に教えてよ」
口付けの合間に耳元で掠れた声でささやかれる。
才蔵さんの吐息が耳に触れ、優しい声とともに耳からじわりと甘い痺れが広がる。
「あ…」
頭の後ろを支えるように手がそえられ、もう一度才蔵さんの顔が近づいてくる。
私は目を閉じ、もう一度才蔵さんの唇と舌を受け入れる。
「ん…ん…」
今度はさっきよりも舌の動きが激しくなっている。
丸薬の苦味は完全に才蔵さんの舌に絡め取られ、甘い感覚のみが広がる。
「ん、はぁん」
長い口付けから解放される。
才蔵さんの唇は私の首筋へと這わされる。
「あぁ…」
それと同時に帯をシュルシュルと解かれる。
腰紐も解かれ、着物の合わせをはだけられる。
「う…っ」
才蔵さんの手が胸の膨らみをとらえる。
「才蔵さん…ダメです…」
「何が?」
「…恥ずかしい…」
「恥ずかしがることない…」
「でも…」
「綺麗だ…」
あからさまに褒められ、ますます恥ずかしくなり、目を閉じて顔を背ける。
「お前さん…初めて…?」
かすれた声で聞かれる。
私は目を閉じたままこくりとうなづいた。
「俺に任せて…優しくするから…」
そう言うともう一度私の首筋に口付けをした。
くすぐったさから身を捩らせる。
才蔵さんはそんな私にはお構い無しに、首筋から胸の頂へと唇を寄せる。
「あ…」
右手は乳房を優しく包む。
でも才蔵さんの手は少し冷たい。
その冷たさに体がビクッと強張る。
そして、指先で乳首を中心に弄ばれる。
もう片方の乳首は才蔵さんの舌先が遊ぶ。
乳首を舐められ、舌先で転がされ、たまに軽く吸われる。
これからどんなことをされるのだろう…。
とにかく才蔵さんに身を任せようと思っていた。