第14章 情熱のチャルダッシュ
私は、控え室へと戻り、舞踏会に行くた
め、美容師さんにヘアメイクをしてもらう。
ドレスも、着替えて、大きな鏡の前で
おかしな所がないかクルクルと回ってみる。
うん。我ながら、可愛く仕上がった♪
準備できたら、涼くんがメールいれてって、
言ってたから、連絡しよう。
連絡した後、すぐに返信があり、
舞踏会の受付近くにある、広間にいるとの
ことだった。
涼くんのお母さんも、いらっしゃるん
だよねっ!!
やっぱり、緊張するよ~~。
粗相しないか、心配だ (泣)
あーだ、こーだと考えてるうちに、
広間へと、着いてしまう。
涼くんを探してキョロキョロしていたら、
こちらに気がついてくれて、涼くんが私の近くへと迎えに来てくれた。
『涼くん、お待たせ。』
黄瀬「そんな、待ってないっスよ。優希っち、すっごく可愛いス!!」
『ありがとう。涼くんも、そのタキシード
格好いいよ。』
黄瀬「へへっ。ありがと。あ、母さんが、
あっちで待ってるから、紹介するっス。」
『うん。フォロー宜しく。』
黄瀬「そんな心配しなくて、大丈夫っス!
母さん、話するの好きだし。会うの楽しみ
にしてたっスから。」
私は、そっと気づかれないように、
小さく深呼吸する。
綺麗な女性が、椅子に腰掛けていた。
黄瀬「優希っち、俺の母さんっスよ。」
私は、会釈をして。
簡単に自己紹介をした。
『こんにちわ。初めまして。
私は、涼太くんと同じクラスの、姫野 優希と言います。』
涼くんのお母さんは、わさわざ立ち上がり、
挨拶をしてくれた。
黄母「こんにちわ。まぁ、ご丁寧に。お会
いできて嬉しいわ~!私は、涼太の母親で、黄瀬 百合子です。立ち話も何だから、座って話さない?」
『はい。』
私が、お母さんの向かい側に座り、その
右隣に涼くんが座っている。
黄母「可愛いいわぁ♪そのドレス、
とても似合ってるわよ。
優希ちゃんと、呼んでもいい?
私のことは、百合子って呼んで欲しいわ。」
『あ、えっと。百合子さんと、呼ばせて
もらいますね?』
黄母「えぇ。嬉しいわ。優希ちゃん、バイ
オリンの演奏、素敵だったわよ。
チャルダッシュ、また機会があれば
ひいてくれる?」
『はい。喜んで。』
黄瀬「優希っち。すごく楽しそうに
バイオリンをひいてたっスね。だからかな?俺も、楽しかったス♪」