第11章 おねがい☆
黄瀬said
あ、優希っちからメールだ。
なんだろ~。
『さっそく撮ってみたよ。』
添付の写真を開いてみると、綺麗な
夜景写真だった。
写メの約束、覚えてくれてたんスね。
あれ?
少しスクロールするとまだ文字が
あった。
『報告。
音楽祭で演奏することになった。』
えぇ~っ!?
これはちまちまメールしてる場合じゃない
っスね!
『はい。もしもし。涼くん、どうしたの?』
黄瀬「どうしたのじゃないっスよ~。優希っち!演奏する事になったって!」
『うん。音楽祭、生徒会が運営委員みたいでね。 征くんに、辞退者が急に出て困ってるからってお願いされたんだ。 』
黄瀬「そうだったんスか~。優希っちは、楽器は何がひけるんっスか?」
『ピアノとバイオリンかな。』
黄瀬「うわぁ。お嬢さまな感じっスね~。
音楽祭では、どっちにするの?」
『バイオリンにしようと思う。』
黄瀬「優希っちに、お願いがあるっス!」
『な、何かな?』
(また。しっぽが見える~!!)
黄瀬「演奏会が終わってからでもいいから。
俺だけの為に、一曲演奏して欲しいなぁ。
なんて、ダメっスか?」
『いいよ。演奏会が終わったらね。』
黄瀬「やった~♪色々と楽しみっスね。」
『うん。楽しみだね♪
涼くんは、明日からダンスの練習を頑張らなきゃね。』
黄瀬「そうだったス~。急に、現実に戻さないで欲しいっス。だけど、覚えるの俺、早いから。舞踏会の当日には、優希っちをリードしてみせるっス。期待してて。」
『うん。楽しみにしてるから。
舞踏会も。涼くんとの演奏会も。
もちろん。音楽祭の演奏も頑張るから。
期待しててね♪』
黄瀬「もちろんっスよ。じゃあ、そろそろ
電話切るっスね。また明日、学校で。
おやすみ。優希っち。」
『うん。またね。涼くん、おやすみ~。』