第11章 おねがい☆
赤司「ふふ。察しがいいじゃないか。
音楽祭での、演奏を頼みたい。
急な話で悪いが、優希ならできるだろう?」
『できるだろう?
って、他人事だと思って~。人数足りなかったの?』
赤司「辞退者がでてスケジュールに空きが出来たんだ。どうしようかと悩んでいたんだ。
ドイツの音楽コンクールで、優勝したことも
あるだろう?出し惜しみするな。」
『別に出し惜しみしたわけじゃ。わかったよ。バイオリンなら、引き受ける。音楽祭は、学校でやるの?』
赤司「音楽祭は、ホテルにあるコンサートホールでするんだ。」
『かなり本格的にするんだね。じゃあ、舞踏会もそこのホテルで?』
赤司「あぁ。そうだよ。つい先日、会場を
見に行ったらとても綺麗なホールだったよ。
舞踏会の会場も、楽しみにしてたらいいよ。」
『わぁ。期待しとくね~。曲目だけど、
何かリクエストある?』
赤司「他の人の演奏曲や、コンサートホールの資料を後日渡すから。選曲は、優希に
まかせるよ。」
『了解っ。あ、征くんは舞踏会のパートナーの子、決まったの?』
赤司「まだ決まってない。優希は?」
『私は、パートナー見つけたよ。』
赤司「そ、そうか。俺の知ってる人か?」
『うん。知ってる。だって、同じクラスだもん。』
赤司(もしかして、黄瀬涼太か?最近、
親しくしてるみたいだからな。)
赤司「黄瀬か?」
『うん!一回で正解するなんて、さすがだね。』
赤司「まぁ。そのくらいはな。」
(しかし、俺が遅れをとるとは・・・。
もっと、早く誘っておけばよかった。)
赤司「優希。俺はそろそろ帰るよ。
今日は、ありがとう。じゃあ、おやすみ。」
『ふふ。おやすみ~。まだ、20時だよ?』
赤司「良い子は、早く寝るもんなんだ。」
『夜更かしはしないよ。たぶん?』
赤司「たぶん?」
『女の子には、色々あるの!
夜道気をつけてね。襲われないように。』
赤司「優希。俺は、男だか?」
『物好きだって、いるかもよ?可愛い男の
子好きなおば様とか?』
赤司「可愛くなんかない。」
『はいはい。カッコいい征十郎くん。
また明日学校でね~!』
赤司「おい。優希っ。押すなってば!」
『バイバーイ♪』