第7章 デート大作戦
『え?えっと。あの、それは。
その、どうもです。』
私は、こんな時なんて、答えれば良いのか
分からないし。
赤く染まった顔を見られたくなくて。
私は、顔を隠すように俯いた。
(優希っち、耳まで赤くなってる。
すっごい、動揺してんだろうなぁ~。
照れる優希っち、可愛い過ぎる。)
黄瀬「優希っち?もしかして、困ってる?」
『うん。そんな事、言われたの。
私、初めてで。慣れてないからゴメンね。
何て、言っていいかわからない。」
黄瀬「いや。全然、謝る必要は無いっスよ。
むしろ、慣れてたら、俺が嫌というか。」
『あ、そうだよね。私、何言ってんだろ。』
黄瀬「ねぇ。優希っち。俺に、キスされて
嫌だったスか?」
『それは、その・・・。
い、嫌じゃなかったです。』
黄瀬「今は、まだそれで勘弁してあげるっスよ。優希っち。
これから、覚悟しといてくださいっス~。」
『ん?お手柔らかに宜しくね。』
たぶん、意味わかってないスよね?
道のりは、長くなりそうっスね。
黄瀬「めげないっス。
鈍感な優希っちにも、わかるように頑張
るっスよ!!」
黄瀬「少しのんびりしたから、
またアトラクションの方に、戻るっスか?」
『そうだね。あ。
遊園地に来た記念に、何か買いたいかな。」
黄瀬「そうと決まれば行くっスよ。
あっちのお店に、行ってみないっスか?」
『うん。いいよ~。
可愛いのあると嬉しいなぁ。』
黄瀬『ね、優希っち。せっかくだから、
何かお揃いのもの買わないっスか?』
『それ、いいね!何がいいかなぁ。
ストラップとか?だけど、学校に持っていく
ものは、やめた方がいいかな?』
黄瀬「そうっスね。優希っちとの
お揃いを、見せ付けてやりたいっスけど。
この硝子細工の動物とかどうっスか?」
優希っちが、取り巻きの女子達に、
目を付けられたら大変だしね。
結構、過激な子もいるっスからね。
『あ、可愛い。あっちの、ペンギンとかどうかな?ちょうど、カップルペンギンみたいだし。リボンしてるのが、女の子で。蝶ネクタイしてるのが、男の子だよね~♪』
黄瀬「ペンギン、いい感じっスね!
優希っちは、男の子ペンギン持つっスよ。」
『涼くんは、女の子ペンギン持っててね。
素敵な記念品が出来て良かった~。』