第7章 デート大作戦
私は、この場の雰囲気を変えたくて。
唐突に。遊園地にはどうやって行くのかを
きいた。
黄瀬「遊園地までは、バスで行くっスよ。
定期的に無料運行バスが、出てるんス。
確か、次バスが来るのは、9時15分っス。
優希っち、今日はめいっぱい遊ぶっスよ!」
『じゃあ、あと、もう少しで来るね♪
私ね、昨日の夜、今日が楽しみ過ぎてなか
なか寝れなかったんだ☆
あ、あそこに、ベンチがあるから、座って話さない?』
黄瀬「そうっスね。座ろう。
優希っちもスか?俺も、楽しみ過ぎて
あんまり、寝れなかったんスよ~~。
あ、優希っち!」
『ん?どうしたの?』
涼くんは、私をまっすぐみてくる。
(え?なに?私の顔なんかついてるの?)
黄瀬「今日の優希っち。すっごく可愛いい。」
『はぅ?そぉかな。ありがとう。このワンピース、お気に入りなんだ~。』
彼女の今日のファッションは、
白い七分袖のブラウスを着て、赤いシフォン素材の白い小花柄が可愛いらしいワンピース姿だ。
結構、体のラインがでるデザインなので、
スタイルの良い彼女によく似合っている。
スカート丈が少し短めな為、
彼女の綺麗な足が、すごく魅力的だ。
靴がまた、黒の総レースで
ウエッジソールのパンプスっていうのが、
センスがいい。
黄瀬「はぅ?って、優希っち、可愛い
過ぎるっスよ~。」
『だって、急に。涼くんが。』
黄瀬「俺がなに?」
『もぉ。涼くんが。可愛いなんて
いうから、照れたんです!』
黄瀬「イヤイヤ、本当に可愛いんだから、
仕方ないっスよ。
今日、俺の前に優希っちが現れたとき、
見とれちゃったっスよ。これ、ホント。」
話むしかえす事になるから、言わないけど。
あのファンの子たち、優希っちをみた時、
どんな顔してたか知ってる?
優希っち、みたままポカンとしてた。
絶対あれは、俺と同じで見とれてたに
違いない。
彼女達が、優希っちにお子様って言った
のは苦しまぎれの捨てゼリフ。
その証拠に、優希っちの容姿をけなす
ことはしていない。
ケチのつけようが無かったのだろう。
『見とれただなんて。そんな、大げさだよ。
でも、ありがとう。ふふっ。嬉しい。
あ、バスが来たよ!』
(優希っち、わかって無さ過ぎ!
道行く人が、すっごいみてるのに。
鈍感も、ここまでくると罪っスよ~。)