第7章 デート大作戦
黄瀬said
俺は、今、撮影するために、メイク中。
俺は、明日のデートが楽しみ過ぎて、
顔がにやけそうになるのを、懸命に隠そ
うとしている。
俺担当のメイクさんは、
ちょっと、お姉系のお兄さん☆
彼、いや、彼女のことは、
皆なが、花さんと呼んでいる。
花さんは、この業界じゃ、名の知れた
メイクアップアーティストだ。
「あら、涼ちゃん。
今日は、やけに機嫌がいいじゃないの~。
何か、良いことあったの?」
黄瀬「花さん、わかるっスか?
うん。明日は、デートなんっスよ~。」
「本当、嬉しそうね~。
そんなに、嬉しそうな、涼ちゃんって、
初めてみるかもしれないわぁ。
涼ちゃんの、特別に大切な子かしら?」
黄瀬「うん。大切な子っスね。
今まで、特別に感じる女の子なんて、
いなかったんス。
デートするのに、こんなワクワクするのは、初めての経験かもしれないっスよ!」
花「そう。本気の恋なのね。
初デートのプランは、もう決まってるの?」
黄瀬「まだ、考え中。初デートの、定番といえば、映画だけど。
話しを、沢山したいから、映画って
気分じゃないし。」
花「ふふふ。花姉さんが、いいものを
あげる。お得意様から、貰ったんだ
けどね。私は、使わないからあげるわ。
はい、遊園地無料優待券のペアチケット。」
黄瀬「えっ!?マジで、こんなの貰って
いいんっスか?」
花「えぇ。もちろんよ。その女の子の、名前
何ていうのかしら?」
黄瀬「チケット、ありがとうごさいます!
名前は、優希っちスよ。姫野優希。」
花「そう、優希ちゃんかぁ。どんな感じ
の子?綺麗系?可愛い系?」
黄瀬「うーん。優希っちは、綺麗系かな?
可愛くもあるけど。髪は、ロングストレートで、目の色は、深緑なんっスよ。」
花「まぁ!それは、ぜひ、会ってみたい
わね。何か、こう色々と創作意欲がわい
ちゃいそう。」
黄瀬「花さん、楽しそうっスね。
いつか、きっと会えるっスよ。
優希っちとは、長い付き合いにする予定、
いや、絶対なるし。」
花「告白は、まだしてないの?」
黄瀬「・・・。まだっス。強敵がいるし。
彼女の幼なじみの、鉄壁が。
はぁ。優希っちも、鈍感なんっスよ。」
花「まぁ。頑張んなさい。」
黄瀬「花さ~ん。」
花「ハイハイ。出来たわよ~。
デートの前に、撮影を頑張りなさいな!」