第6章 初恋の人は○○
『実はね、イギリスに出発する朝に、家まで、会いに来てくれたんだー。
その時に、この栞をプレゼントしてくれたの。』
桃井「その、花びらは、桜?ハートの形してて可愛いね~☆」
『うん、そうなんだ。彼の、手作り。
桜の花びらが、四つ葉のクローバーみたいでしょ??
幸せがたくさん訪れるように
って、手渡してくれたものなんだ。』
桃井「うわぁ♪素敵なお話だね!何か、感動しちゃったよ~。その、男の子って、同い年くらい?どんな感じの男の子?かっこよかった?」
『さつきちゃん、落ち着いて。
年は、同い年で。
それから、すごく格好良い子だった。
背は、高くて。髪の色は、金髪だった。』
桃井「何それ~!!漫画の世界みたい☆
格好良くて、性格も優しいとか、出来過ぎてるし~。初恋の君の、名前は?同じ中学だったり、しないかな?」
『名前、りょーちゃん。って、呼んでた。』
桃井「優希ちゃん。
また、再会できたら、すごいよね~!
運命の王子様かも、優希ちゃんの!」
『また会えたなら、お礼をきちんと、伝えたいと思ってるんだ。』
桃井「あ、栞の裏に何か書いてある。
えーっと、『R.K』イニシャルかぁ。
初恋の君、目立つ容姿してそうだし、帝光中にいるなら、見つかるかも知れないよ?
心当たりないの~?」
『もしかしたら、って思う人は。
いるんだけど、ね。
あまりにも、奇跡的過ぎて。
逆に、本当に彼なのか、不安になるよ。』
桃井「えっ!??も~。優希ちゃん!
それを早く、言って欲しかったよ~。
何組にいるの?」
『お、同じクラス。』
桃井「え~~~っ。せ、席は、ち、近い?」
『驚かないでね?私の、前の席にいるよ。』
桃井「えぇ~~!何ですと~~っ!
優希ちゃんの、前の席にいる人って!!
確か、モデルの黄瀬涼太だよねっ!?
もう、色々と、凄すぎて、何に、突っ込んだらいいのか、分からないよ~!
向こうは、優希ちゃんのこと、覚えてなさそうなの?」
『それがね、いまいち、反応がつかめない。
仲良くなったんだから、直接、聞いてみればいいのかも、しれないけど。
少し、迷ってるんだよね。
何か、きっかけが欲しいと思っててね。』
桃井「それは、絶対に聞いてみるべき♪
栞を、目のつくとこに、置いみるのは?
どう?きっかけに、ならないかな?」