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危険な年上カレシ
第9章 同僚
「いいじゃないですか、別に。」
フロントの人が受話器を取り始めた瞬間、向こうの方から声が聞こえた。
「朝比奈(あさひな)様…。」
「神田さんのこと知ってる子なんだしさ、天瀬社長に忘れ物渡すだけでしょ?」
「朝比奈様が言うなら…」とフロントの人は顔を渋めながら、わたしを通してくれた。
「天瀬社長ならこっち」
「あの…」
いきなり現れた、まったく知らない男の人。
フロントの人が「様」をつけるってことはすごい人なのかも。
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