第2章 ドクセンヨクー及川徹の場合ー
「及川さーん!」
「部活頑張ってください!」
「これ差し入れです!」
部活が始まる前はいつも体育館の前に
女の子たちが集まって俺を囲む
まぁ、もちろん女の子たちを
無下に扱うことなんてできないから
いつもの様に対応するんだけどね
「おい、くそ川ぁ"!!
部活始めんぞ!」
「あ、岩ちゃん
今行く
ごめんね、部活行ってくるよ」
女の子たちは残念そうな顔をしているが
手を振って俺は体育館に入った
その時ちらっとxxxを見る
やっぱり…
xxxはいつもの様にタオルや
ドリンクを用意していた
いや、有難いんだけどさ
マネージャーとしてよく働いてくれているし
でも、たまにはヤキモチ
妬いてくれても良いんじゃないかなー
…なんて
女の子たちに囲まれていても
デートしても何も言ってこなかった
もちろん、好きなのはxxxだけだし
デートじゃなくて
ただの買い出しだったけど
実は俺そんなに好かれてない!?
いやいやいやいや…
デートもしたし
キスだって…その先だってした事あるのに!
それはない…ハズ
『及川くん』
「っ!!」
考え事をしていると
目の前にxxxが首をかしげて立っていた
「ど、どうしたの…?」
『あの…岩泉くんが
めちゃくちゃ呼んでるよ?』
xxx視線を向けた先には
鬼の形相をした岩ちゃんが仁王立ちしていた
「やべ…」
ーその後めちゃくちゃ怒られたー