第4章 15cmー月島蛍の場合ー
『蛍くん、蛍くん』
「ん?」
話しかけてきたxxxの手には
小さな地球儀が握られていた
『ここ
どこだかわかる?』
xxxがとある場所に
紐のついたピンをさす
「ここは…
僕たちのいる場所ですね」
『当たり
じゃあここは?』
地球儀回し先程刺した紐の先についている
ピンをとある場所にさした
ピンとピンの間には赤い糸が繋がっている
「バカにしてるんですカ?
アメリカ、デショ」
『そ、アメリカ』
xxxはそう言い
ピンについていた紐を外す
『日本とアメリカの距離は大体10000km
でも、この地球儀ではたったの15cm』
外した紐を僕の小指に結び
反対側をxxxの小指に結んだ
『蛍くんと私の距離』
「運命の赤い糸で繋がっている
とでも言いたいんですカ?」
『そう言う事
どれだけ遠くに行っても
ずっと運命の赤い糸で繋がってるんだよ
蛍くんまでたったの15cm』
「そういうの、やめてください」
『っ…』
ビクッとxxxの体が反応し
ゆっくりと手を離した