第8章 @ 日向翔陽
「あーもうだめだごめん…あのさ…」
何度目の謝罪だろうか、といったところで、日向が口を開いた。
『…どうしたの?』
「合宿終わって、試合もひと段落したら、デートしよう!」
日向の耳は真っ赤だ。
絢は目を丸くさせてから背伸びをして、顔をも赤くさせる日向の頰に口付けた。
それに気づいて更に顔を赤くさせる日向。
「あー…もう!でもその前に全国に連れてくんだからな!」
『楽しみにしてる。』
「おう!任しとけ!」
ニコニコする日向の後ろに大きな影が二つ見える。
「…えっ!?何亡霊!?」
「日向〜!違うよ俺だよ〜!」
『…木兎さん!?と、黒尾さん…?』
「お盛んだなチビちゃん〜」
「バッ…えっ!?ちょ、えっ!?」
焦る日向を横目に、絢はまたもや笑いをこらえることができなかった。