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相合い傘 ▷ あめいろ。

第5章 @ 赤葦京治





「もしかして、先輩に傘貸したことで拗ねてる?」


『なんでわかるの…』


「アンタのことなら何でもわかるよ。」



そう言って赤葦は絢の頭を撫でた。



頰を膨らませて怒る絢の顔を見て赤葦が吹き出す。



『ひどい…』


「ごめんごめん。妬いてるの可愛くて。」


『全然嬉しくない。』


「怒らないでよ…ほら、こっち向いて。」



肩を掴まれて、赤葦の方を向かせられる。



改めて見つめ合うと、次第に顔が熱を帯びていくのがわかる。



「…俺が好きなのは絢だけって、知ってるでしょ?」


『…京治誰にでも優しいから心配なの。』


「これから気をつけるから。ごめんごめん。」


そう言って雨の音が響く中、一つの傘の下で唇が重なった。



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