第9章 酸っぱいグミと甘いアメ
まどか は少し早めに起き朝からお弁当を作っていた。
二人に喜んで貰えると嬉しいな。
おかずを作り終わりお弁当箱に詰めていたら
父が起きてくる。
「お父さんおはよー。朝ご飯ちょっと待ってて!」
「……はよ。まどか は朝から元気だな。」
父は欠伸をしながらキッチンを覗いた。
キッチンにはお弁当箱が三つ置いてあり
父は不思議にそうに聞いた。
「……お弁当三つも用意してどうしたの?」
「二つは頼まれたの。ひとつは隣のタカくんの分で、もうひとつはバレー部の男の子の分だよ。」
まどか は父にコーヒーを入れてあげ
マグカップを渡しながら話した。
「おっ、サンキュ。お弁当頼まれたって、まどか が毎日作るのかい?」
「ん?今日だけだよー。」
それにしてもずいぶん気合いの入ったお弁当だな。
おかずの種類が半端ない……
父はまどか がおかずを詰めているのを眺めながら思っていた。
朝御飯も食べ終え先に出る玄関先まで父を見送る。
「今日は呑みに行くからご飯はいらないよ!」
「了解!じゃあ夕飯は簡単に済ませるね。気を付けて行ってらっしゃい!」
まどか は父を見送り洗濯物をベランダに干してから学校へと向かった。