第22章 涙の理由
まどか がお風呂から戻り
暫くリビングで二人は寛いでいた。
時間は夜の11時過ぎ
「青根ちゃん、私の部屋に行こ?」
「…………俺はリビングで寝るよ……」
「…青根ちゃん…一緒に寝てくれないの?」
まどか は少し寂しそうな表情を見せた。
そんな顔されたら断れない……
まどか は二口に振られて精神的に弱っているんだ……
「………わかった……一緒に寝てやる…」
まどか と青根はまどか の部屋に行き
一緒の布団に入った。
「…………青根ちゃん……私の我が儘聞いてくれてありがとね……」
「…………まどか が寂しそうな顔するからほっとけなかった………今日は寝れるか?」
青根はそう言ってまどか の手を優しく握った。
「…………うん……今凄く落ち着いてる………青根ちゃんが手を握ってくれてるからかもね…」
まどか はフフっと笑って目を瞑った。
……まどか とこうやって一緒に寝るのも
今日が最後なんだろうな……。
「…………おやすみ……まどか ……」
青根もまたまどか の手を優しく握ったまま目を瞑った。
朝5時前に青根は目を覚ます。
まどか を起こさないようにベッドから降りた。
青根はまどか の枕元にメモ紙を置いて
まどか の家を後にした。
7時過ぎに目を覚ましたまどか は
青根が居ない事に気付きメモ紙を手にした。
青根ちゃん帰っちゃったんだ……。
メモ紙にはこう書いてあった。
¨まどか 、おはよう。よく寝れた?
今日、二口と話してきます。
二口はまどか の事好きだよ。
だから……二口がまどか の告白を断った事を許してやって欲しい。
二人は両思いなんだから幸せにならないとダメだろ。
今度は二口から好きだって言わせてやるから……きっと大丈夫だから
もう泣いたりする事は無いよ。¨
……青根ちゃんは二口の気持ち気付いていたんだ……。
まどか はメモ紙を読み涙が溢れそうになっていた。