第20章 報告と・・・
青根と涼は駅まで歩く。
青根くんはやっぱり
まどか が言っていた通りの人だ。
「…………青根くんごめんね。」
涼は歩きながら青根に謝る。
「………………何?」
青根は何故謝られたのか不思議そうにした。
「私、前まで青根くんが恐くてちょっと苦手だったの。」
「………………なんかごめん。」
「!!青根くんが謝る事無いってば!
見た目で判断しちゃ駄目だなって思ってさ。………まどか がいつも言っていたんだ。
青根くんは優しいって。青根くんと話してさやっとまどか の言ってた事がわかった。」
「………………俺…優しいか?」
「うん。青根くんコンビニ行くんだったんでしょ。私が帰るって言う前に3軒は通り過ぎてた。だから、もともと私が付いてきた時点で青根くんは駅まで行こうとしてたのかなって。違った?」
「……………そう。一人で帰らすのは危ないだろ。」
「ほらっ、何も言わないでそうやってしてくれる所が青根くんの優しい所。そういう何気ない優しさって中々出来ないから!」
「………………そうか?そう言われると何か照れくさい……」
青根は少し照れた様子で話した。
フフッ、青根くん可愛いなっ。
涼は青根の顔を見てニッコリ笑った。
暫くして駅に到着する。
「わざわざ送ってくれてありがとう!今度学校でまどか とお昼一緒に食べようね!」
青根はそれに応えるかのように
コクンと頷いた。
「じゃあ、約束!またねっ!」
涼は青根に手を振る
青根もまた小さく手を振っており、
涼が見えなくなるまで見送っていた。
……青根くん本当良い人だったな。
まどか も振っちゃうとか勿体ない。
あんな良い男そうそう居ないよ?
…………私が欲しい位だよ。
涼は電車に揺られながらそんな事を思い
青根の魅力にハマってしまっていた。