第19章 ○○の計画
あの笑顔は不意打ちすぎるだろっ。
ヤバイ……このままだとまどか に手を出してしまいそう。
今日の目的はまどか を遊びに誘うだけ。
絶対に手を出しちゃ駄目だ。
二口は目を瞑りながら葛藤していた。
暫くすると食欲をそそる美味しそうな匂いがしてくる。
そういえばまどか の手料理食うの久しぶりだ……。
二口は立ち上がりまどか が居るキッチンへと向かった。
「二口、どうしたの?」
まどか はひょっこり現れた二口に気付き声をかけた。
「ん?美味そうな匂いがしたから来てみただけ。」
「お腹すいたの?もう少しだから座って待ってて!」
まどか はそう言って二口の背中を押してキッチンから追い出す。
「俺は入っちゃ駄目なのかよ。」
「うん。二口は邪魔しそうだから♪」
まどか はニシシと意地悪く笑う。
「邪魔しねぇのに。」
二口は少しふて腐れながらリビングへ戻って行った。
ごめんね、二口。
本当は邪魔なんかじゃないよ。
見られてると緊張しちゃうんだもん。
まどか はリビングに戻る二口の後ろ姿を見ながらごめんねと呟いていた。