第18章 避けないで!
自宅に到着し青根にキッチンまで荷物を運んで貰った。
「青根ちゃんありがとう。ケーキ買ったからお茶しよっ」
まどか はお湯を沸かしながらカップを準備する。
青根はそう言われリビングのソファーに腰掛けた。
「お待たせ。青根ちゃんモンブランで良かったよね?」
青根はコクンと頷きながらテーブルに移動した。
「いただきまーす!」
青根は暫く嬉しそうにケーキを食べるまどか を見ていた。
……まどか は定番の苺ショートか。
昔からいつもそればかりだ。
上の苺を最後に食べるんだよな。
「……あれ?青根ちゃん食べないの?」
「…………食べるよ。いただきます。」
青根が半分食べ終えた所で先に食べ始めたまどか はあと一口でケーキを食べ終えようとしていた。
「あっ、青根ちゃん!苺取っちゃダメ!」
青根はまどか のお皿からフォークで苺を奪った。
「……………………5回」
「?何が5回なの?」
「………………今日まどか が俺の顔を見て喋った回数。」
「うっ、ごめんなさい……だって…青根ちゃんの気持ち知ってから顔あんまり見れなくて…。」
「………………俺、告白しなきゃ良かったかなって思ったよ。まどか がこんなに顔も見て話してくれないなら言わなきゃ良かったって。」
「……………ごめんなさい……私は…青根ちゃんの気持ち受け取れないから申し訳なくて……」
まどか は俯いたままそう話した。