第16章 一緒に・・・!?
「…………二人ともウルサイよ、何騒いでんの。」
茂庭もまた二人の声で起き二人の間に入ってきた。
……また仲良さそうに寝てるな。
まるで恋人同士みたいじゃないか。
「あれそういえば青根は?」
茂庭は部屋に青根が居ない為二人に聞いた。
「一階に降りたよ。多分機嫌損ねたんじゃないの?」
だよな。
これみたら青根機嫌損ねるよな。
「鎌ち、もう二人とも起こしてやりなよ。」
「おう、……二口、ちびすけ!もう朝だぞー!!」
鎌先は一気に二人が被っていたタオルケットを剥がした。
!!手ぇ繋いでやがる!!
まどか と二口が手を繋いで寝てるのを見て三人は唖然とした。
二人とも起きない為鎌先が今度は丸めた雑誌で二口の頭をポンと叩いた。
「………もう朝っすか?」
二口は眠気眼でボーっとしている。
「二口やらしいなぁ、まどか ちゃんの手ぇなんて握っちゃって」
笹谷がニヤニヤしていると
二口は思い出したかのようにまどか の手を離した。
「こっ、これはまどか が寝れないって言ってたからであって……」
二口は口ごもり、そして
「お前も早く起きろ!」
まどか の頭にデコピンした。
「……痛っ!…………もうちょっと優しくおこしてよ……」
「誰が優しく起こすかよっ!さっさと起きろ!先輩達見てるからな。」
二口はそう言ってベッドから降りた。
まどか は寝転がったまま後ろを振り向くと三人がニヤニヤして見ていた。
「わぁ!ちょっと見ないで下さい!」
まどか は慌てて起き上がりベッドから降りた。
「青根下に居るし、俺らも降りようか!」
茂庭がそう言うとそれぞれ部屋を出ていく。
「まどか ー。寝相悪くてベッドから落ちそうになってたぞ。俺もいつ蹴られるかヒヤヒヤしたかんな!」
二口はまどか に意地悪く言って部屋を出ていった。
…………いつもの二口に戻ってる。
あれは夢だったのかな……。
でも手の感触は残ってるんだけど……。
まどか はちょっと残念そうにしながら一階へと降りていった。