第11章 ヤキモチ
「…………ごめん……もう少しだけ……このまま……」
まどか はそれに応えるように小さく頷いた。
ベッドの上で抱き合っている二人
暫く無言の状態で時が流れていった。
少しすると青根の寝息が聞こえてきた。
……青根ちゃん寝ちゃった…
……そうだよね……きっと昨日は一睡もできなかったんだと思う……
暫く緊張でドキドキしていたまどか だったが青根の寝息を聞いて少し落ち着き一緒にそのまま眠ってしまった。
♪ーーー♪ーーー
スマホのアラームが鳴りまどか は起きた。
お父さんが帰ってくる時間だ!
早く帰らないと……
まどか は青根を揺らし起こした。
「……………まどか ?」
青根は眠い目を擦った。
「お父さん帰ってくるからもう戻るね」
まどか はそう言って起き上がった。
「…………もっと一緒に居たい……」
青根は皺を寄せ少し寂しそうな表情を見せた。
「……そんな顔しないで………じゃあまた明日ね…」
まどか は青根の頭を撫でてベッドから降りた。
「………………俺は諦めるつもりはないから……まどか …大好きだよ…」
まどか は青根の言葉が胸に刺さる。
「…………うん……ありがとう」
まどか は青根の顔を見る事はせず
そのまま部屋を出ていった。