第3章 壁の中の街
「…せっかくみんなと知り合えたのに…?
あ!なら!戦いには参加できないけど…
みんなのお手伝いくらいなら…」
「だめだ、ここは危険すぎる」
「どうして…?
だって巨人がいるのは
壁の外なんですよね…?
外に行かなければいいのでは…」
「…が死んだのは
安全なはずだった壁の内側でだ」
え…?どいうこと…?
壁の中は安全なんじゃ…?
「詳しく話すと長くなるから
この話はいずれする
壁の中でもあいつらは潜んでいる
とだけ覚えてくれればいい」
「そんな…」
「俺たちの近くにいれば
それだけ危険は増える
だから、お前はある程度の
生活力が備わるまでは
うちで預かるが…
そこからはお別れだ」
色々な情報が頭の中を駆け巡る
なんで巨人が?
お別れ?
なんで?
私、一人で暮らさないといけないの…?
「ひとつだけ聞いていいか?」
リヴァイが真面目な顔で
こちらを振り返った
「お前は"どっち"だ?」
質問の意味がわからない
「どっちって…なんですか?」
「…人間か、巨人か」
「…少なくとも巨人では
ないはずですが」
「そうか」
「それって、どういう意味ですか」
リヴァイは私の問いには
答えなかった
いずれわかる
とだけ言い残して
再び街の方へ歩き始めた