第5章 again!ー及川sideー
居ないなぁ…
俺は校舎の中をがむしゃらに
探し回った
もう結構時間経ったし
帰っちゃったかな
「痛っ」
使っていない空き教室から
聞きなれた声が聞こえた
千春ちゃん?
「最近ちょっと調子に
乗りすぎなんじゃなぁい?」
「そうそ、ちょっと及川さんに
相手してもらってるからって、ねー」
千春ちゃんは
何人かの女の子達に囲まれていた
あの子達…よく俺の周りに
集まってくる子達じゃん
『なんですか?自意識過剰なんですか?』
「はぁ!?」
『自分が相手にされないからって
私に当たるなんて押し付けがましいですよ』
千春ちゃんそこで挑発しちゃだめだろ…
「前の学校でも男にちやほや
されてたからって調子にのんじゃねーよ」
「だから、前の学校でもあんな事されたんだろ?」
あんな事…?
「キャハハ、ウケるー」
『どこにそんな証拠あるんですか?
そんな妄想癖直した方がいいですよ』
「調子にのんなっつってんだろ!!」
女の子が近くにあったハサミを振り上げた
「っち…」