第2章 まるばつレストラン
『まるばつレストラン』
「......。」
この世界には不思議なものがいっぱいある。
超能力、マインドコントロール、UFOにtelepathy。
だけど「在る」わけではない。
大人も...もしかしたら子供も、存在しないと心のどこかで思っているんだろう。
だけど、オカルト番組では「UFOが見つかった」だの、「魔術師だ!」とか、「念力」...とか。
視聴率を空想と妄想で取ろうとしているのは、観てる側もわかっているはずなのに、巧みな話術と偽装工作で信じてしまう......。
「本当、一般人は何もわかってないわね。」
先週撮ったオカルト番組は、ゲストと嘘で23%も取ってしまったらしい。
私は嘘なんてつきたくないのに。
本当はみんなに正体ばれても良い。それでいじめられても仕方ないって割り切れる自信があるし。
眼鏡かけて、後ろにまとめて、ほくろかいて。
そんな地味なやつでいるよりマシだ。