第3章 岬町と涼介と奏音と。
それからは私の知っている伝説の場所をまわった。と言っても伝説の場所全てには行けなかったが。
そして彼の言う『時間』になったようで、またあの場所に戻って来ることになった。
14:30
結構たったな。
率直な感想をつぶやき細道へはいる。
だが道を間違えたようできりかえそうとする。が、紀伊にそれを制止させられた。
「なにやってんの?ここじゃないでしょ。」
「なんでそう思うの?ここだけど。」
「記憶と景色が一致しないからよ。だってあの空き地がない。」
さっきまでは目立ち、間違えることのないような奇妙な空き地があったのに、ない。見当たらない。
これから出る答えは、2つしかない。
道を間違えたか、空き地が空き地ではなくなったか。
「後方とは考えないの?」