第5章 恋愛論Ⅳ
気持ち悪い、ではなく、気色悪い。どうなの、女として想いを寄せていた男性から、気色が悪いってどうなの。
「せ、せんぱい・・・あなた今までよくそのキャラ隠せましたね・・・。」
「あ?もう疲れんだよ、コレ。それより、勿体ぶってないで久世の性格を教えろ、サル。」
さ、ささささささる!親からもまだ動物に例えられたことなんてないのに・・・!
「・・・な、んで久世のこと知りたいんですか。」
「妹が好きなんだよ。」
「・・・は、い?」
「・・・・・・、」
「妹さんが、久世のことを・・・?」
知らなかった、先輩に妹さんがいるなんて。
「ちげえわ、久世のことをタイプだっていう奴に振られて落ち込んでんだよ。」
・・・久世のことをタイプだっていう奴?
「先輩、なんか私色々聞き間違えてますかね?」
ツッコミたいところが多すぎます。
「お前の耳垢事情なんて知らんわ。」
「溜まってません!」
「逆ギレですかー?やめろよ、ブス。」
「シスコン。」
「・・・・・・、」
「二重人格。」
「てめえ、吊るす。」