第16章 恋愛論ⅩⅢ
「英語でなんて、私初耳ですけど。」
「バカか素直かなんなの宮原」
「え!?なに!?なんで」
何もおかしなことは言っていないはず、なんですが。と頭を傾げると、平気な顔してストレートにぶつけてくる。
「彼女との時間、邪魔されなくないに決まってるでしょう、彼氏としては。」
そんな、ドラマのようなセリフ。小説を読むように恥ずかしげもなく言ってのける久世。
どうやら私たち、
ちゃんとお付き合いしているみたいです。
「…かれ、し」
「違うの?」
「違い、ません。間違いありません!」
「必死やな」
「久世ー!!英語辞書借りてきた!俺も朝の会参加させ「たった今スペイン語に切り替わった」
「…………、誰かスペイン語の辞書貸して~!☆」
「久世って、諸星くんの事好きだよね」
「はい?僕が好きなのは本だけですが」
「え、いや、私は」
「………」
「………(なぜ目を細めて黙る)」
「今日もいい天気だね宮原」
「ですね、久世さん」