第13章 恋愛論XI
「海だー!」
「かき氷だー!」
「ビキニ美女だー!」
「「………、」」
両手を挙げて海に向かって叫ぶ諸星くんと私と新田くん。それをシラケた目で見るのは久世と京ちゃん。
「皆、げ、んき、だね?」
困ったように笑う篠崎さんに申し訳なく思った。
「篠崎さん、あれは元気なんじゃなくて、バカっていうんだよ。」
篠崎さんに優しく微笑む久世。それを受けた篠崎さんの顔はものすごく真っ赤で、私が恥ずかしくなるくらいだった。
「けっ、」
「宮原さん、その笑い方、女子としてどうなの。」
「うん、完全にアウトね。」
「新田くん、杏ちゃん、ひどい。」
「宮原ぁ!あっち浮き輪貸してくれんぜ!」
「ほんと!?行く行く~!」
ふん、だ。久世なんか篠崎さんと図書館でランデブーしとけばいいのよ!