第12章 彼女の考えている事はきっと誰にもわからない。(青城逆ハー)
花「ホイ、出来た」
「なんでそんなキレイに解せるのよー…」
はむくれなから皿を受け取ろうとするが、その手は宙を掠めるだけだった。
「?マッキーありがと、お皿頂戴?」
花「ちゃーん、あーん♪」
及「あ、マッキー!ずるい!」
「自分で食べられるよー」
花「いいから♪」
「…あーん」
及川の制止を無視して花巻は笑顔で解した鮎を摘まみに箸を向ける。
観念したようには口を開ける。
「うん!美味しいっ!」
花「じゃあ俺も食べよっと♪…うん、うまい」
「ね、美味しいね!」
そんな2人の様子を恨めしそうに他の3人が見つめる。
見つめると言うか、睨むと言うか。
もちろんその的は花巻なのだがもっと細かく言うなら
花巻の持っている『箸』である。
岩「あの野郎…」
及「さりげなくマッキーやりやがったねー」
松「あぁ、間接キス」
すっかり箸の止まってしまっていた3人に気付いたが声を掛ける。
「徹ちゃん達、食べないの?鮎も山菜も美味しいよ!」
岩・及・松「…………」(畜生、可愛い…)
何処か勝ち誇ったような花巻に腹は立つが、無邪気に笑うの姿に3人は無理矢理笑顔を作って箸を進めた。
花「やっぱ旅館のメシはうまいなー!」
食事後、がトイレに立った間に花巻が3人に殴られたのは言うまでもない。
「私ちょっと冷たいお茶買ってくるね」
岩「付いてくか?」
「ううん、大丈夫!それよりみんなは布団よろしく」
岩「……ふ、布団?////」
及「あー、岩ちゃん何顔赤くしてんのー?」(笑)
岩「//!!…うるせぇ!ホラ、机移動させっぞ!」
「?…じゃあよろしくね」
そう言うとは財布を抱えて出て行った。
部屋を出てエレベーターホールの近くに自動販売機がある。
「みんなも何か飲むかなぁ…?」
自動販売機の前でが1人悩んでいると突然後ろから声を掛けられた。
「あっれー?可愛い子発見♪」
「おっマジだ♪ねーねー1人?」
「えっ?えっ?」
見知らぬ男2人がを挟むようにして囲む。
「俺らの部屋で飲もうよ♪あ、未成年?」
「いいから行こうぜ、へへっ」
「あの…っ!私は…!」