第12章 彼女の考えている事はきっと誰にもわからない。(青城逆ハー)
松川が部屋に戻ると部屋の扉の前にの姿があった。
松「あれ?もう上がったの?」
「あ、まっつん!私あんまり長湯できなくて…良かった鍵一つしかないからちょっと困っちゃってた」
松「俺も、逆上せそうだった」
安心した様にふにゃりと笑うを見て松川も微笑んで鍵を開けた。
女子は一時間以上風呂に入るものだと勝手に思っていた。
思いがけず、と二人きりになれた事を松川は心の中でガッツポーズで喜んだ。
「まだ皆は入ってるの?」
松「うん、浴場で話盛り上がってたから」
「良いなぁー!私も折角の温泉だし長湯したいんだけど逆上せやすいからなぁ」
「はいこれ」と松川は冷蔵庫で冷やしていたミネラルウォーターをを手渡す。
「ありがとう」
松「ちゃんと水分摂れって副キャプテンの受け売り」
「一ちゃんてば旅行でもしっかり者」(笑)
松「…あれ?、浴衣の着方がなんか違くない?」
「えぇっ?!違ってる??ヤダまっつん!直して!」
松「直してって……」
松川はどことなく着崩れてしまっているの浴衣にそっと手を掛ける。
そのまま直せるのかを試みてみたがやはり難しくにそのことを告げた。
松「、これ一回帯をほどかないと無理そうだけど…」
「そっか、じゃあお願いします!」
松「え…?俺がほどくの?」
「だって一人で出来ないからこうなってるのに!無理だよ、大丈夫!下にちゃんとキャミソール着てるしパンツも今日はボクサーだからっ」
松「…そこまで教えなくていいよ、じゃあちょっと我慢な?」
シュルシュルと松川はの浴衣の帯をほどいていく。
キャミソール越しとは言え、はっきりと見てとれる胸の形に松川は息を飲んだ。
松「…………腕、広げて」
「こう?」
そこへ温泉組が帰ってくる。
及「まっつんただいまー!ちゃんは帰ってき……ってえぇぇぇえぇぇぇ!!!?なっ!何してんのまっつん!!」
岩「うるせぇぞ!クソ川!外にまで響くだろうが!」
花「何?何?」
及川が見たものは思いもよらぬ松川との姿。
の後ろ姿とはだけた浴衣、その浴衣の裾は松川の両手がしっかりと掴んでいた。