第21章 髪の毛を切りました。(ALLキャラショートストーリー)
Akira Kunimi.
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「ねぇ、どうして髪切ったの?」
「……別に意味なんて、ないけど」
「…ふぅん」
歯切れの悪いの返答は何となく俺を苛つかせた。
は突然肩よりも長かった髪をバッサリと切った。
教室でその理由を咎めてもさっきみたいに返されてしまう。
「おーす!お?、やっぱり髪切ったんだな!!」
「ちょ…金田一!!」
「………」
笑いながら金田一がの髪をまじまじと見つめる。
て言うか、やっぱりって…何?
金田一はが髪を切った理由を知ってるって事?
「ば…馬鹿金田一!!///」
もうすぐ朝のホームルームが始まるって言うのには真っ赤な顔をして教室を飛び出した。
ねぇ、。
もしも髪を切った理由に俺じゃない誰かが絡んでいたとしたら、そんな風に考えただけで俺は。
「なぁ…」
「あん?」
「が髪切った理由、お前は知ってんの?」
「あ…いや、あー…はは…」
「………」
俺の不機嫌さを察したか察してないかはわからないけど、金田一は俺から目線を逸らしながら話し始めた。
「お前がさ…言ってたろ、先週辺りに」
「俺?」
「女子は髪短い方が、好きだって……」
「は……?」
ちょっと待て。
じゃあは、アイツは。
俺の為に髪切ったって言うの?
ガタンと音を立てて立ち上がると金田一は声を上げて驚いていた。
「具合悪いから保健室行ってくる、は保健委員だから俺の付き添い」
「……え?え?国見?」
「…わかった?」
「え?あ、はい」
お互いに素直じゃないと余計な遠回りをする。
ただ俺が、笑って可愛いねって言えば良かっただけなのに。
校舎の何処かにいる彼女を見つけたら今度はちゃんと伝えよう。
そう心に決めて俺は教室を飛び出した。
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