第2章 -完-『親馬鹿な北ミツ』by.人狼少女を拾いました
ちなみに今日の仕事はCDの宣伝撮影。
メンバーが一人ずつ撮影する。
「失礼します!まずは横尾さんから撮影が始まるので
横尾さんはこちらへの移動をお願いします。」
「わかりました!......皆、ユリちゃんが
可愛いからってついあげちゃ駄目だからな!」
「「「「「......はい。」」」」」
北山以外のメンバーは渋々そうに返事をする。
「いってら~」
「北山、ちゃんと皆を見ててよね?」
「分ってるよ(笑)お前がいない間俺がしっかり
見張っとくから安心して行ってきな?」
「そう言ってもらえると有難いよ。じゃあよろしくな!」
「はいよ~」
こうして横尾は撮影しに楽屋を出ていった。
(((((でもどうせ横尾さんがいなくなった瞬間、
お菓子でもあげんだろ?)))))←
横尾が出て行ったあとメンバーは同時にそう思った。
「パパ......お菓子ちょうだい.....なの。」
ユリは横尾さんがいなくなった瞬間を
見計らうかのようにすぐさまに北山のほうに行き、
北山の前に両手を出す。
「駄目だ。」
(((((ウソッ!?)))))
だが北山は即刻拒否。
シュン...
「......。」
「好きなものだけ食べるのは駄目なの。」
「......何で?」
「栄養が偏るから。」
「......。」
ユリは段々大きな目に涙を浮かべてくる。
(((((言ってることは正しいけど、
いくら何でも可哀想過ぎるよ......(泣))))))
「泣けばいいってもんじゃねぇの!」
プイッ
「......パパなんか嫌い...なの......。」
「っ......勝手にすればいいだろ?
これもお前の為なんだから。」
「......ガヤのとこ行く、なの......。」
ユリは完璧に拗ねてしまい、藤ヶ谷のほうに行く。
「ガヤ遊んで、なの。」
「別に良いけど......北山はいいのか?」
「嫌いなの......。」
(あーあ、もっと別の言い方があるだろ北山......。)
「......。」