第18章 島原でのひととき
…やっぱり、最近記憶が無くなってきてる…。
総司君の労咳も、千鶴ちゃんの父親の綱道さんが幕府を見限ったこと、千鶴ちゃんが町で出会ったお千と名乗る少女…。
考えても…思い出せれない。
そして、鬼と名乗る者。
千鶴ちゃんを狙うならまだしも、俺も狙われるし…。
俺、鬼って自覚無いんだけど…。
それから、左之さんのこと…。
頭を撫でられた時の、手の温もり…。
安心したあの心地よさ…。
「…まさか…。」
これは俗に言う…。
「ふっ…不整脈…!?」
「…潤、どうかしたの…?」
「へっ…?」