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日常から非日常へ 【薄桜鬼】

第14章 不思議な少女


「山南さん…。」

「そんな顔しないで下さい、山中君。」

「…はい。」


山南さんが、変若水を飲み羅刹になった。
左腕を治すために…。


土方さんたちは伊東さんたちから変若水と羅刹の存在を隠すため、山南さんは死んだことになった。
そして、その山南さんを伊東さんから隠すため屯所を西本願寺に移転することになった…。




慶応元年、五月。
総司くんと俺率いる一番組は今は巡察中。

「今日もここは賑やかだなぁ…。」

「確かに、一段と人がごった返してる気がするね。」

「やっぱり総司くんもそう思うか?」

何でもないやり取りをしていても、周囲への注意は怠らない。
いつ不逞浪士が現れるか分からないから。
すると、向こうの通りから

「総司ー!潤ー!」

手を振りながら違う順路で巡察していた八番組と合流した。
その後ろには千鶴ちゃんや他の隊士も続く。

「そっちはどうだった?」

「別に。普段通りだね。」

総司くんはそう答え、お辞儀をする千鶴ちゃんにお辞儀…ではなく目礼する。
今日も千鶴ちゃん可愛い。

「あ、でも。将軍上洛の時は、忙しくなるんじゃないかな。」

「上洛…って、将軍様が京を訪れるんですか?」

「そう。だから近藤さんも張り切ってるよ。」

なんだかその姿が容易に想像できるなぁ…。
千鶴ちゃんも同じことを思っていたのかクスッと笑っていた。

「あー、近藤さんはそうだろうな…。」

平助…?

今もだけど、最近の平助はどうも様子がおかしい。
何かあったのか?
しょうがない、今度お茶にでも誘ってみるか。
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