第16章 私の運は発揮された。

｢次はー！！
………15でーすっ！｣


『ちょ、きたこれ！！
精市！きたよ！』


｢分かったから少し落ち着いたらどうだい？｣



だって、さっきからめっちゃ当たってるんだもの！
私の運がここで発揮されるとは…。


しょうじき良いのか悪いのか言い難いけど、とにかく嬉しいです！！



｢俺ぜんぜん当たんねぇ！
…ジャッカルが以外に当たってんのにイラつく｣


｢何でだよ！？｣


｢真田と柳はやらんのか？｣


｢うむ。
特に欲しい景品もないからな｣


｢俺も同意見だ｣



弦くんと蓮二は初めてのゲーセンに疲れたのか、近くにあった椅子で休んでいる｡
後で飲み物でもあげようかな…。


精市も参加しないと思ってたのに、あんがい楽しんでるみたい｡
聞いてみたら…



｢欲しい景品がある訳じゃないよ。
ただビンゴをやった事がないから、してみたかっただけ｣



だそうです｡
なのにそれなりに当たってるから流石だね。


雅は本格的なマジック用品、ブンちゃんはお菓子の詰め袋が欲しいみたい｡
ジャッカルはブンちゃんに無理やり…。


私は、やってみたかったっていうのもあるけど、欲しい景品があるんだよね｡



｢次はー！！
……34でーすっ！｣


『来たぁぁ！リーチーー！
弦くん！蓮二！私いま超運がいいんだけど！
でもこんな所で使っていい物か悩んでる！』


｢良いんじゃないか？
欲しい景品があるんだろう？｣


｢そうなのか？
ならば後悔しない方が良い｣


『ありがとう！』



まあリーチだし今さらやめる気はないけどね！
やっぱり私は変なところで運がいい。



｢さてさてお次はー！？
……5だぁー！！
もうそろそろビンゴが出てきますかね？｣



なぜに5！？
リーチなのに！
7が出たらビンゴなのに！