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【トリップしたけど…】テニスの王子様【どうするの?】

第8章 体育祭は勝つべきもの。





『弦くん!蓮二!
一緒に来て!』


「弦一郎はいないぞ?」


『まじか!
まあいい、蓮二きて!』



蓮二の手を取り自分のクラスに向かう。
椅子に座り休んでいた彼を呼ぶ。



『精市、かもん!』


「もう少し言い方なかったの?
仕方ないな…」



右に精市、左に蓮二。
本当はここに弦くんもいるはずだったんだけど、居ないのなら仕方ない。



「ゴール!!
おめでとうございます!
お題を見せてください。
……大好きな人?」



司会者さんは、私たち3人の顔を見比べ混乱している。
まあはたから見たら三角関係ですな。



『マイク貸して下さい』


「え?ああ、どうぞ」


『ふぅ…。弦くーーん!
弦くんも大好きだからねー!』



一呼吸でそう言い切ると、ざわざわと騒がしくなる。


なんでそんなに騒ぐんだか。
弦くん1人仲間はずれはダメでしょ?


精市と蓮二も揃ってやれやれみたいな顔してるし。
なんなのさ!


精市が私からマイクをとりあげ…



「変な意味はないので勘違いしないで下さい。
これ以上さわぐと怒りますよ?」



瞬時、しーんと静まり返る運動場。
精市は変わらず綺麗な笑顔を浮かべている。



「と、とりあえず!
1位おめでとうございます!!」



司会者さんが1人盛り上げようとするも、運動場には冷たい空気が流れている。


精市さんや、やりすぎだよ。


精市と蓮二はクラスに戻り、私は1位の旗の後ろに並ぶ。
その間に次の列の人が走る。


ん?あれ弦くんじゃね?
弦くんも借り物だったんだ。
知らなかったよ。


それにしても弦くんの顔あかくない?
もしかして熱中症!?
大丈夫かな?


走り出す弦くんたち。
弦くんは紙を見たとたん、ピシリと固まった。


え?なになに?
そんなに変なお題だったのかな?
ご愁傷様です。



「花奈!
一緒に来てくれないか!?」


『うわぁ!?げ、弦くん!?』









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