第2章 始まりはピンチの連続
教室に着くとそこにはオール男子で、皆が所々にグループを作り話していた。
とりあえず席を確認し、指定の席に座る。すると思いの外早くクラスメートが話しかけてきた。
「初めましてっすね!俺は箱根有基。お前は?」
「私は望月渚、よろしく…!」
言ってから気づいた。名前や一人称でバレたりしないだろうか。
「それじゃあ渚っすね!よろしくっす。俺は有基でいいっすよ」
「うん、よろしく有基君」
「いい名前っすね!渚って」
「ありがとう。有基君もステキだよ!」
そんな他愛ない?話をしていても、有基君といるとほわほわした気持ちになった。
――ガラガラッ
先生が入ってきて体育館に移動する。
私の胸の中は、ドキドキとワクワクでいっぱいだった。