第4章 海と合宿と性別
「海っすよ!うみ~」
あれから海に着きリカさん達三人と別れた。蔵王先輩はがっかりしていたが、三人も用事があるらしく別れざる終えなかった。
「これが海…愛を感じる場所ですね」
「とりあえず着替えて、水辺で遊ぼうか」
「ボール持って来たっすよ!」
ちょんちょん、と肩をつつかれ振り向くと蔵王先輩が小さな声で話してきた。
「話、あるんだけどいい?」
「…?はい、いいですよ」
何か深刻な話なのか、少し影のあるような笑顔だった。
「じゃあ行こっか」
「あー鬼怒川先輩」
「ん?どうしたの、立」
「渚と俺後から行くんで、先に行っててください」
「…立?どうしたの、なにか…」
「分かった、行こーぜ」
由布院先輩のおかげで追求せず先に歩き出す。
皆が歩いて行ったのを見計らって、蔵王先輩は私を建物の裏へ連れて行った。