第6章 【 頭文字D】 高橋涼介
そうこうしている内に、17:00になり、一斉に点灯されたので、車外に出て、湖畔の方へ向かうことにした。
そして、たどり着いてすぐ、目を見張る。
すごく、綺麗だった。
澄んだ空気に、キラキラ輝くカラフルなライトが眩しくて、けれど、とても綺麗で。
余計な明かりは一切ないから、純粋に、イルミネーションだけを楽しめる。
本当に、幻想的。
まぁ、唯一の難点は……湖畔だから、ものすごく寒い……こと。
さっさと回ってさっさと帰ろう。
そう思い、イルミネーションでできたトンネルをくぐって行く。
そして、一周見て回り、最奥部の、出店のある広場まで来た。
ここに着くまでまだ十数分しか経っていないはずなのに、既に指先の感覚は無い。
出店で売っていた温かいおでんを買い、食べるために、ベンチに向かう。
その時……