第1章 【FAIRY TAIL 】 グレイ
昨日ミラちゃんから言われたことに、やっと合点がいった。
今日の朝一にギルドに来るようにと言われていた俺は、正直、何で呼ばれたかなんて理由はわからなかった。まぁ、頭の片隅で、この前ナツと壊した街の事かな、なんて考えて少しばかり気分が落ちるがアレは不可抗力ってことにしておく。
本当にあの件で呼ばれたんだったら気分は乗らないが、ミラちゃんの頼みってことで、その場は了承した。
その時の俺の顔が引き攣ってたのか、ミラちゃんから気軽に来て、なんて言われた時は驚いたが……よくよく考えてみれば呼び出される心当たりの方が多くて考えるのを放棄した。
まあ、なるようになるだろ、なんて特別気にもせずに今朝ギルドに着くと、そこにはシャロンがいた。
正直驚いた。実は、シャロンは俺の想い人だ。片想い、ってやつで……。
いつも、普通に挨拶したり、話したりしているが、本音を言えばかなり緊張しているし、顔見れただけで、なんか気分が上がる。
シャロンは……俺のことどう思ってんの、かな、なんて、柄にもなくふと思った。