• テキストサイズ

短編夢

第10章 【名探偵コナン】 安室透


30分ほど、今週あったことなんかを話して、 私は帰り、彼は喫茶店の後片付けや店締めなんかの仕事に移る、というのが普段なんだけれど、今日は違った。


「安室さん、今日、これからマスターのご友人の方が来るみたいなの。片付けと店締めは私たちがやっておくから、今日はもう上がっていいですよ。」


いつも私たちが別れる時間に、ひょっこりと顔を出した梓さんにそう言われ、零さんは、口元に笑みを浮かべて、それならば、お言葉に甘える、という旨を伝えた。


「そういうことだから、優奈、少し待っていてください。着替えてきますから」


そう言って零さんは、私の飲み終わったコーヒーカップを片手に、カウンターの方へ戻っていった。


これってつまり……今日は途中まで一緒……?


淡い期待を胸に、零さんが帰ってくるのを待っていると、時間ってこんなに立つのが遅かったっけ、と思いたくなる。


零さんが戻ってきたのは、それから5分後。私の中では既に15分ほど経っていたのではないか、という感覚だったのだけれど。


「お待たせしました。帰りましょうか」


送っていきますよ、と彼の車のキーを片手に微笑まれた。
/ 141ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp