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短編夢

第9章 特別編 1


「「「誕生日おめでとう、優奈!!!」」」

…………え…………?

「えぇっ?!」

う、うそ……え、待って待って、何これ、どういうこと?

「なんだよー、優奈、嬉しくないの?」

ブー、と口を尖らせながら聞いてくる英二くん。

「え、や、あの……状況が理解できてない……のかな?」

「クスッ。疑問系で聞かれても、僕たちには分からないよ」

あぁ、なんか、やっと飲み込めてきた気がする……つまり、今日の練習試合って……

「私の誕生日……覚えててくれたの……?」

正直信じられなくて。まさか、覚えていてくれたなんて……しかも……こんな盛大に、お祝いしてくれるなんて……

「あったりまえじゃーんっ! でも、去年はさ、知らなくてお祝いできなかったから。だから、今年はみんなでお祝いしてあげよって話になったんだよねん!」

英二くんの言葉が、ものすごく嬉しい。

「俺らの春合宿も、優奈サンの誕生日に合わせて行こ、ちゅー話になっとって。それに、昨日は金太郎の誕生日でもあったさかい、今日まとめて祝ったらちょうどええやんって思うたんですわ。」

そっけなく言った財前くんだけど、わざわざこの日にかぶせてきてくれたのがすごく嬉しくて。

「卒業したから、合宿ついていくわけにいかへんし、俺らは無理かなぁ、思うとったんやけど、小春が卒業旅行企画してくれてな。」

「せやでぇ〜♪ ウチら四天宝寺かて、優奈ちゃんの誕生日祝いたいやん〜」

白石くんも、小春ちゃんも、うんうん、って頷いてくれてる他のみんなも、本当に優しいな。

「本当なら、俺様の家で盛大にパーティでも開いてやるつもりだったが……たまにはこんなのもいいだろ」

「フフッ。跡部が主催すると、収拾つかなくなりそうだからね。」

もう、本当に嬉しくて仕方ない。
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