第9章 特別編 1
「なんや、お嬢ちゃんには秘密にしとったんかい」
「優奈先輩には何も言ってない。サプライズのつもりだったんだよね」
侑士くんの問いかけには、少しムスッとしたリョーマくんが答えた。
「ちょっと待って、サプライズって? あの、練習試合は?」
1人プチパニックな私。みんな一体何の話をしてるの?
「仕方ないね。少し予定と変わってしまうけれど、もう伝えてしまったほうがいいよ。彼女だって、訳がわからなくなってきているだろうし。」
青学メンバーらに向かって言う幸村くん。そして、明らかに不本意そうに、けれど堪忍した、といった風なメンバーらを筆頭に、今まででコート内にいたはずの選手たちも集まってきて、私と向き合う形になった。
ちょっと待って、何、これ、どうした?
私何かしちゃった?
焦って何か口にしようとした私よりも一呼吸分早く、彼らが口を開いた。そして……